2013年4月4日木曜日

平成24年度団委員研修会

日 時:平成25年3月20日(祝)

場 所:MOA牛田研修センター

参加団:広島第2団・3団・13団・24団・26団・27団・30団
    安佐第3団・6団・7団・広島第29団
    呉第12団・15団
    安芸第4団・9団
    尾道第1団・佐伯第5団

参加人数:51名


日 程 10:00〜 開会式
    10:30〜 グループワーク①(理想の団の姿を描く)
    12:00〜 昼食・休憩
    12:40〜 グループワーク②
         (自団の問題点を明確に・自団の行動計画表の作成)
    14:30〜 各グループの発表
    14:50〜 閉会式

ボーイスカウト広島県連盟
平成24年度 組織拡充団委員研修会
~組織拡充運動への取組みについて講話 福田連盟長~

● 只今から皆さんにお話しすることは、今年1月の指導者会同「新年互礼会」の挨拶で、連盟長として、私の日頃の思いやお願いを整理しお話ししましたが、その時の内容にその後の思いも若干加えたものを、4月から新年度を迎えるに当たり皆さんにお話し申し上げるものです。

● 私は昨年6月に連盟長に就任し、広島県連盟のボーイスカウト活動を身近に見させていただく一方で、日本連盟の奥島理事長や県連盟の方々と話し合う中で、強く感じたことは「スカウト人口の減少に歯止めがかからないこと」、「若い指導者が育たないこと」、「スカウトがユニホームを着たがらない」など色々問題があるが、その原因は、全て「ボーイスカウト運動が一般社会に認知されていない」ことにあると思います。
「広島県連盟の最大の課題」は、口を揃えて「スカウトの減少にいかに歯止めを掛けるか」と言っている割には、その対策や熱意が県連盟や各団の活動からいまひとつ伝わってこない。この気持ちは数年前まで務めた広島県ボーイスカウト運動維持財団理事長の頃から変わっていませんが、残念というほかありません。

● 子供たちの教育環境をみたとき、「学校教育と家庭教育の狭間で子供たちの成長を補完する社会教育を担うのがボーイスカウト運動の理念」であると私は認識しています。
ボーイスカウト運動は、
  集団生活や共同作業を通じてリーダーシップやコミュニケーション能力が向上する。
  野外活動を通じて自然環境への理解を深め、テント設営、炊飯料理、 ロープワークを始め、人間として生きぬく力が育成できる。
  奉仕活動の喜びや大切さを知る。
 など、他の社会教育団体にはみられない魅力があります。

● 冒頭に触れたように、今、強く認識すべきは、ボーイスカウト運動の魅力が「一般社会に全く伝わっていない」。そのため「子供に何を習わせ、何を身につけさせようかと、今悩んでいる若い親たち」の頭にボーイスカウトが選択肢として浮かぶことが一切ない。もっと言えば「え!ボーイスカウトはまだ日本にあったんですか!」「昔、街中でよく見かけたけど、今全く見えない。だからとっくの昔に日本から消滅したと思っていました。」と大真面目な反応に出くわす。私自身、ボーイスカウトの経験もなく、関わって日も浅いけれど、指導者の皆さんがご自分の生活を削ってまで、日々、ボーイスカウト活動のお世話に献身的に取り組んでおられる事は重々承知しており、正直、頭が下がります。ボーイスカウトが子供たちに与える効果は、知れば知るほど掛け値なく素晴らしいと私も思います。それゆえに、先ほどのような反応には、愕然かつ砂を噛むような思いがいたします。

● 皆さんよくご承知のように、近年のボーイスカウトの減少ぶりは恐ろしい程で、この僅か10年余りで日本全体の全スカウト数は3分の1が減少し、中でも将来を担うビーバー、カブ、ボーイの減少は、約4割減という激しさです。この傾向を放置すれば、日本からボーイスカウトが完全に消え去るのは時間の問題と言えましょう。世界のスカウトは2800万人もいるというのに、日本だけが、すさまじい勢いで減少している。私たちはこのあまりにも厳しい数字を前に、いまこそ敢然と立ちあがり、反転に向け、血のにじむような踏ん張りを見せなければなりません。

● 嘆く前に私たちも現実に目を向け、反省すべきです。社会との関わりや世の評価に背を向け、活動が内に籠り、自己満足化して来なかったか。ボーイスカウト運動の素晴らしさを社会に、そして子育てに熱心な親たちに何故もっともっと訴えてこなかったのか。恐ろしい程の会員減少に直面しても「少子化のせい」だとか「時代の流れ」だとして簡単に諦めてこなかったか。

● 今日、いつまでも後を絶たぬ執拗ないじめや衝動的犯罪が、大きな社会問題ですが、もし加害者が子供時代にボーイスカウト活動に身を置き、「健全な体験」や「人との接し方」、「心の交流」を学んでいたら、こういった残念な事例は大きく軽減できる、あるいは出来たろうにと思われませんか。多分ボーイスカウト関係者の多くの方は、一度はその思いが脳裏をよぎったと思います。何故ならボーイスカウトの素晴らしい効果を一番良く知っておられるのはあなた方、ボーイスカウト関係者ですから。ならばこそ「社会に」、「子供を持つ親たちに」ボーイスカウトの良さを積極的に訴えるべきです。

● 失礼ながらそれは「私たちの義務と責任」であります。いつまでも成果に繋がらぬ世間の「社会問題の解消論議」や「不毛の教育論」より遥かにボーイスカウト運動は中身が濃く、実践的だと思います。従って、日頃のボーイスカウト活動も「社会の目を意識」して「戸外はむろん、街中での実践」を増やす。多くの他団体の催しにもチームとして積極的に参加・交流する。まず手掛けるのは「ボーイスカウト活動の見える化、社会に向けての見える化」であります。あらゆる手を尽くし社会に、親達にボーイスカウトの良さを理解してもらい、納得して子供たちを参加させてもらう。その為には参加した子供たちが楽しい、魅力を感じる内容でなければならない。「自分の団の活動内容はこれでよい、他の団を参考にする必要なし」と自己満足し、マンネリ化に気付かず、結果的に「子供の居場所がいつも間にか大人の居場所に変わってしまってないか」、謙虚に反省し、常に団員の感想や希望をこまめにチェックし取り込んで行ってほしい。 これから指導者の皆さんと議論し、始めるべき事は一杯あり、ぜひご協力を宜しくお願いする次第です。

● 本日、ご参加の団委員・指導者の皆さん、あなた方を今日まで立派に育てあげてくれ、あなた方もまた感謝し、愛してやまないボーイスカウト運動が、今100年有余の歴史の火が大きく揺らぎ、風前の灯になろうとするのを、なんら為す術もなく、結果としてあなた方が「この貴重な運動消滅の傍観者になってしまうのか、または敢然と立ち上がり「逝かせてなるものか」とあらゆる手段を必死で施し、蘇生・回復させ、後年、後輩のスカウト達から我々を、「凋落し、消滅寸前のボーイスカウト運動を救った中興の祖」と呼び、感謝されるかどうかの岐路に、今立っていることを十分自覚して頂きたい。

● さて本年8月、平成27年に開催される「第23回世界スカウトジャンボリー」のプレ大会として「第16回日本ジャンボリー」が開催され、広島県連盟から4個隊160名と大会運営要員を含め205名のスカウトと指導者を派遣します。
また、一方でこの大会の場外プログラムとして、広島平和記念公園を中心に「広島ピースプログラム」が展開され、多くの国内外のスカウトが広島に集うことになります。
  山口きらら浜でのジャンボリーに併せ「広島ピースプログラム」は、マスコミ等の広報により広く市民に伝わり、話題となるでしょうが、この時を一つの契機に、本来のボーイスカウト運動やその精神をアピールし、その良さが多くの市民に理解され、共感を得るよう働きかけることが必要です。

● 広島県連盟は、地区、各団と連携し、平成25年度から平成27年度までの3年間を「県連盟組織拡充推進運動」として「活力あるスカウト活動の創出」と「スカウトを増やす活動」の2つを目標に掲げて取り組みたいと考えています。
 単に、精神論のうたい文句を並べるだけでなく一定の目標値に向かって、県連盟、地区、団がそれぞれの立場で実行できる「アクションプラン」のもと連携しあって、実のあるこの運動を展開したい。今からすぐに取り組む覚悟で、私の在任中に是非達成することで皆さんのご理解とご協力を賜りたいと考えています。


● 広島県連盟として、平成25年度からさっそく取り組みたい活動として、幼稚園や小学校に募集チラシを持参し、積極的に会員を募集したい。入団希望者を待っていても何も変わらない。こちらから攻めていくという姿勢が大切です。本日この後紹介されると思うが、ある団では自らがチラシを作成し、小学校に配布して効果をあげておられます。せっかくの成功事例ですから全員で一緒にやっていきたいのです。
  また、フラワーフェスティバルへの出展や、ひろしま菓子博でのボランティア活動も実施したいのです。準備等には手間がかかることは理解しますが、「社会に向けての見える化」という点から取り組む価値は大きいと思います。「見える化」もさることながら、子供たちにとっては、きっと大切な思い出となりましょう。
  さらに、子供たちには、「日常的に制服を着てもらいたい」と願っています。子供たちがボーイスカウトの大切さを理解し、自分がボーイスカウトの隊員であることを、胸を張って周囲に誇るという気持ちを持ってもらいたいのです。「ボーイスカウトの制服を着るのは恥ずかしい」といった最近の風潮の背景には、ボーイスカウトが社会から遠退いてしまったことや、減少・衰退を続ける組織に対する後ろめたさが潜在本能として働いているのかもしれません。逆に言えば、ボーイスカウト運動が再び活性化し、生き生きとした存在になれば、恥ずかしい意識は消え、誇りを持って喜んで制服を着用するようになると思います。「見える化」が社会への強いアピールであり、同時に再生・活性化のために重要なカギであることをしっかり理解し、「明日のボーイスカウト」の為にたとえ広告塔の役割でも喜んで協力しましょうとの気持ちになって頂ければありがたい。

● 最後になりますが、何よりも大切なのは、県連盟、地区、団がそれぞれの役割に応じて責任をもって活動すること。再活性化に向けて皆が汗を しっかりかく。会員減少に歯止めをかけるために、「相互に連携」をとりながら、一つ一つの活動に懸命に取り組むということに尽きると思います。
「相互の連携」には各団、地区、連盟の活発な活動状況や有益な情報提供や意見・提案、悩みや質疑応答、成功事例・失敗談の紹介が展開される共通広場が必要です。その広場ですべての情報・動きを皆が時々刻々共有し、必要に応じ自分の団の活性化活動へとつなぐ。そこで得た改善効果をまた広場へ流す。毎年開催される各種会議・集会とならんで大きな役割を果たすものとして「ホームページの強化・徹底活用」が必要です。正直申し上げて、連盟ホームページの活用・利用状況は、事務局の熱心な情報提供や閲覧の働きかけにも関わらず、十分な協力がなされていない。その背景にはこれまでの連携意識の欠如もあろうが単に団の指導者がITは苦手という理由もありましょう。ならば所属のITに強い若い団員の助けを借り、この共通の広場へ参画願いたい。若い人達の役割も増やす。この広場に参加することが自団に多くの有益さをもたらす事は間違いありません。

● 本年は、「日本ジャンボリーへの派遣」、「広島ピースプログラムの準備と実施」、「スカウト減少の歯止め」、「活力のある広島県連盟の活動の創出」など課題山積ですが、ボーイスカウト関係者が一丸となってこの難関を克服して成果が上がるようご協力とご活躍を期待しております。

ボーイスカウト広島県連盟
連盟長 福 田   督



橋本組織・拡張委員長あいさつ
午前:グループワーク ①
  『理想の団の姿を描く』  
   連盟長の熱い思いを聞いた後のグループワーク!
   皆さん真剣に考え、意見交換されていました。
    

 午後:グループワーク②
 『自団の問題点を明確に・自団の行動計画表の作成』

班ごとで発表


平成25年度は広島県連盟にとって、16NJでの『ピースプログラム』や『16NJ参加国・都道府県連盟代表 広島平和記念式典参列』などの受け入れが、中国・四国ブロック・広島県連盟の奉仕により行われます。

 また、スカウト人口が減少しているなか、連盟長を中心に『「活力あるスカウト活動の創出」と「スカウトを増やす活動」〜平成28年年度末 各団+3達成〜』といったテーマで組織拡充運動を行っていきます。
ご協力をいただく事が多々あると思いますが、今回の団委員研修会で話し合われたことを参考に 県連一丸となって成功させましょう!!



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